赤ちゃんの右足が取れた・・・
おもちゃの赤ちゃんの右足が取れてしまった…。
ちなみに被害者は、可愛らしい顔の下の写真の赤ちゃんである。
事件は、お風呂のお湯をいつものように溜め終えた夕方に起きた。
お湯が溜まった合図の音楽が鳴り、私は次男を抱き、長男と一緒にお風呂場へと向かう。
お風呂場を出てすぐのところに座布団を敷き、そこで次男をお風呂に入れる準備をする。
長男はお風呂場へ行き、お風呂場にあるおもちゃを、ポチャン!ポチャン!と湯船の中に投げ込む。
時々、ゴンッ!と浴槽のふちにおもちゃがぶつかる音がするものの、いつもと変わらない光景だ。
次男の支度が終わり、長男をお風呂に入れる準備をしようとした時に悲劇が起こる。
「あぁーーーっ!」と叫ぶ長男の声が聞こえ、慌てて見ると長男は湯船を指差し
「あーちゃん!(訳:赤ちゃん)」と言った。
私が「どうしたの?」と聞くと、長男は相変わらず湯船を指差しながら今度は「あし!」と言う。
写真のようなポーズでずーっと指を差したまま、「あーあっ!あーあっ!」などと繰り返していた。
赤ちゃんみたいな可愛らしい「あ〜!」ではなく、
「いーけないんだ!いけないんだ!せーんせいに言っちゃおう!」と後に続きそうなくらい勢いのある「あぁーあっ!」だった。
まるで壊れやすいおもちゃを用意した私が悪いと責められているようだ。
一瞬ムッとしたが、感情を抑えて湯船の中を見る。
右足のない赤ちゃんと、外れてしまった右足が・・・プカプカと浮かんでいた。
その光景を見た瞬間に「うわっっ!」と声を上げそうになった。
が、我慢した。長男が、さっきの言動からは想像つかないくらい悲しそうな顔で壊れたおもちゃを見つめていた。
その姿を見て思わず「後でお母さんが直してあげるから大丈夫だよ!」と優しく声をかけた。
そして、長男をお風呂に入れる準備をしながら「おもちゃは大切に使おうね~~」など声をかけた。
長男の体をササッと洗ってからお風呂に入れる。
その後、次男をお風呂の中で洗って先に着替えさせ、おもちゃが置いてあるリビングで遊んでもらう。
長男の髪を洗い終えてから、ようやく先ほど壊れてしまった赤ちゃんを直そうと見てみる。
すると、おもちゃのすべての部分がプラスチックから出来ていて接合部分が割れてしまっている事に気付いた。
てっきり足が外れてしまっただけで、はめ込めば簡単に直ると考えていた。
だが、割れてしまっている。乾かしてから接着剤でくっつけるしか方法は無い。
ずっと長男が「あーちゃん!あーちゃん!」と心配して連呼しているため、
「パパに直してもらおうね!」と言うと、「うん!」とあっさり返事をしてくれた。
お風呂から上がって着替えて、次男のもとへと向かった。
次の日。乾かしている最中の赤ちゃんの右足は長男が浴槽と壁の隙間に落としてしまい、行方不明になってしまった。
だが、数日後に排水溝のところまで流れていて見つかり、接着剤でくっつけることができた。
それから…
直したおもちゃは大活躍をしている。
私は以前、次男のほっぺは「痛い痛い」だからお薬を塗るんだよ〜と教えた事がある。
その頃は次男の頬は乳児湿疹が酷くて真っ赤だった。
長男は赤ちゃんのほっぺたがピンク色なのも同じ症状だからだと思ってるらしく、赤ちゃんの頬のピンク色を指差して「いたい、いたい」と言う。
また、私が次男の体を洗うのを真似して長男は赤ちゃんの頭を洗ったりしている。
イヤイヤ期でお風呂を入るのも激しく拒否する事も時々あるが、おもちゃのおかげで大抵は楽しくお風呂に入れるのでとても助かっている。
実は、初めてこのおもちゃを見た時、少々間の抜けた顔だな〜と思ったが、今では可愛い大切なおもちゃである。
その後の対策
赤ちゃんの足だけでなく、今まで次男の沐浴のガーゼやら、石鹸のフタなどを浴槽と壁の隙間に入れられてしまって取れなくなった事が何度かあった。
そのため、浴槽を動かして壁との隙間が小さくなるようにした。
百均で買ったおもちゃという事で、壊れやすいところは仕方がないが、長男にはおもちゃを大切に扱う事と乱暴に投げない事をしっかりと教えていきたいと思う。