カチカチに凍ったキャベツ
最近、長男は簡単なお手伝いをしてくれる。
夕飯にロールキャベツを作ろうとしていた時のこと。
私は冷蔵庫からひき肉とキャベツを出した。
長男も手伝おうと冷蔵庫から麺つゆのボトルを出そうとしてきた。
「もう冷蔵庫からは何も出さないで!」
と言って慌てて引き止めた。
そして、「玉ねぎを1個ちょうだい」と長男に頼んだ。
すると、キッチンのシンク下の扉を開けて玉ねぎを1個持ってきてくれた。
長男は、
「どうじょ!どうじょ!(訳 : どうぞ!どうぞ!)」と言って私に手渡してくれた。
玉ねぎを半分に切って、残りをラップでくるんで冷蔵庫に入れようとした。
その時、
私が冷蔵庫に入れようとした玉ねぎを長男は指差して
「ててて!ててて!(訳 :貸して!貸して!)」
と言う。
長男が玉ねぎを冷蔵庫に入れたいようだ。
積極的に手伝おうとしてくれるのを邪険にするわけにはいかない。
野菜室に玉ねぎを入れてもらうことにした。
その後も肉だねの材料を入れるボールを持ってもらったり、手伝ってもらいながら晩ごはんの準備をする。
肉だねをキャベツに包んで巻いて形が崩れないように爪楊枝で刺して留める。
その作業を見た長男は近づいてくる。
爪楊枝に興味を持ったのかと思った。
しかし長男は「これ!これ!」と、残ったキャベツを指差す。
冷蔵庫にしまいたいようだ。
私は手を洗ってから、余ったキャベツを「冷蔵庫にお願いね!」
と言って長男に手渡した。
キャベツに肉だねを包む作業を再開した。
ロールキャベツを煮込み、夕飯の準備を終えた。
お風呂に入ってから晩ごはんを食べ、洗い物なども終わえてホッとした。
次の日に使う肉を冷蔵庫に移して解凍しようと冷凍庫を開けた。
すると、
冷凍庫にキャベツが入っている!
え!?
長男は一番下の野菜室ではなく真ん中の段の冷凍庫に入れてしまったようだ。
しかも、なぜかキャベツがむき出しの状態だった。
キャベツはパリパリになっていた。
キャベツを丸ごと冷凍された状態を初めて見た。
たった1時間でカチカチになってしまう事に驚いた。
冷凍庫から出しておけばすぐに元どおりになると思ったのだが、カチカチのままだった。
とりあえず野菜室に入れておくことにした。
次の日の朝、キャベツはくたくたになっていた。
野菜炒めなどで使い切って腐らずに済んだ。
原因は、
長男が野菜室に入れたと思い込んでしまった私にある。
しっかりと行動を見届けて確認すべきだと思った。
きちんと伝えたつもりでも理解してくれているとは限らない。
今後も積極的に手伝おうとしてくれた時には、長男の行動をきちんと見て間違えた事はその場で教えていきたい。