メガネを壊す
11ヶ月になった次男はメガネが気になるようだ。
今に始まったことではないが、最近は特に興味を示していた。
メガネをかけた人が近づくと手を伸ばして勢いよく取ろうとするので、取られないように気をつけていた。
そんなある日、
珍しく長男と次男が同時にお昼寝をしていた時のこと。
私も眠くて一緒に寝ようと、外したメガネを何気なくテーブルに置いて昼寝をした。
私が起きると、次男がテーブルの上にあったメガネを触っていた。
しまった!!!と思ったが、
既にメガネのレンズが1つ外れていた。
「えぇえええ!?メガネが壊れてる!?」
と、私は驚いた。
メガネクリーナーで汚れてしまったレンズを拭いてから直すことにした。
メガネを取り返そうとすると、次男が強い力でメガネを持ってかじりついた。
『カチッ』と次男の歯がレンズに当たる音がしたかと思うと、
もう一つのレンズも外れてしまった。
まさか、メガネのレンズが外れてしまうとは思いもしなかったのでビックリだ。
取り敢えず、はめ込もうと無理に押し込むがなかなか入らない。
10分ほど苦戦したものの、レンズが外れてしまったメガネを元どおりに直すことができた。
メガネが壊れて内心、どうしようと思ってしまったがこれで一件落着だ。
どうしても長男と次男のスヤスヤと寝ている姿を見ると、気が緩んで眠くなってしまう。
一度やって来た眠気を吹き飛ばすのもなかなか難しい。
しかし、寝てしまったことよりも大きな原因は、手の届く場所にメガネを置いてしまったことだ。
今回は
メガネを元通りに直すことができたが、今後壊されてしまっては困る。
そのため、出来るだけ面倒くさがらずに手の届かない場所に置こうと強く思った。
長男と次男が寝ているからといって、気を抜かず注意して物を置くようにしていきたい。
ベランダから聞こえる叫び声
朝、ゴミ出しをしに行って家に戻った時のこと。
玄関のすぐ近くにゴミ置場があるので、いつも30秒ほどでゴミ出しは終わる。
しかし、その日はカラスが2羽いてゴミを漁っていた。
散乱したゴミを片付けてからゴミ出しをしたので少し時間がかかってしまった。
急いで家に帰ると、長男は「おかえりー!」と言って出迎えてくれた。
だけど、次男の姿が見当たらなかった。
次男の名前を呼びながら、隣の部屋を見てみるが次男の姿はない。
長男に聞いてみたが、「どこ〜?どこ〜?」と、私の真似をするだけだった。
リビングの方へ行くと、
「キャーー!うーわぁーーー!」と、よく分からない次男の叫び声がベランダの方から聞こえた。
急いでベランダへ向かうと窓が開いていた。
そして、
ニコニコしながら叫んでいる次男がいた。
「えぇ〜!?いつの間にベランダに出たの!?」
と言うと、次男は
「ぱっ!!!」と言いながら、パイプの裏側に回って隠れたり、出てきたりを繰り返し始めた。
いないいないばぁをしているようだった。
ちなみに、次男はいないいないばぁのことを「ばーばー!ぱっ!」と言う。
少し外に出て、気が済んだようだったので
家の中へと次男を連れて行った。
手と足を見ると真っ黒だった。
このままでは家の中が汚れてしまうので、お風呂場で手と足を洗った。
次男はシャワーの音に驚いていて、泣きそうになったものの、無事に綺麗になったので安心だ。
網戸を自分で開けて次男はベランダに出てしまったようだった。
私が窓を換気するために開けて網戸の状態にしたままにしていたことが原因だ。
まさか、次男が網戸を開けられるようになっているとは思いもしなかったのでビックリだ。
見ていない間にベランダに出て、柵をよじ登られると危ない。
そこで、短い間であっても目を離すときには鍵をしっかり閉めることにした。
鍵を閉めておけば、出ようとしても窓を開けることはできない。
ベランダへ出られることもないので安心だ。
今回は怪我をせずに済んで良かったが、
これからはほんのわずかな時間であっても窓を開けたままにせず、きちんと閉めたことを確認してから離れるようにしたい。
また、目を離すときには高い位置の小窓のみで換気するように気をつけていきたい。
みりんをこぼす
夕ごはんの支度をしていた時のこと。
春になり、だんだん昼間は暖かくなってきたものの朝と夜はまだ少し肌寒い。
そのため裸足で歩くと床が冷たく感じる。
しかし、それにしても妙に左足だけが冷たいと思った。
不思議に思いながらふと足元を見ると、私の左足が濡れて液体がたくさん溢れていた。
そして、『みりん』のボトルが転がっていた。
溢れている液体はみりんのようだ。
近くには次男が調味料のボトルを持って、静かにちょこんと座っていた。
「うそでしょー!?いつ、みりんをこぼしたのー!?」
と私は言うものの、まだまだ話せない次男はニコニコしていた。
溢れたみりんを拭かないといけないと思いつつも、みりんでベトベトになった足で動き回るのは気が引ける。
そこで、テレビを見ていた長男に「ぞうきんを持ってきて!」と頼むと、
タタタッと走って行き、洗面所から白いタオルを持ってきてくれた。
「はい!どうじょ!」と自信満々の表情で言う。
「ぞうきんが欲しかったのにーーー!」と、思ったものの取ってきてくれただけでも助かっているため感謝しなくてはいけない。
「ありがとう!」と言って、タオルで全て拭くことにした。
意外なことに、次男の手にはみりんが全く付いていなかった。
掃除をするために次男をみりんが溢れている場所から遠ざけた。
みりんは水とは違ってベタベタするので、
何回も何回も水拭きをしてクイックルワイパーでも拭いた。
それでも、床がベトベトしていた。
次の日も何回か水拭きやクイックルワイパーを使ってようやく、床のベトベトは無くなった。
しかしその数日後にもまた、みりんをこぼされてしまう。
次男は集中していたのか、静かに扉を開けて調味料を取り出していたので全く気づけなかった。
その時は少量で済んだが、何度もみりんを零されては困る。
扉にはこのようなロックを付けていたのだが、なぜか気付くと扉が開けられている。
そこで対策として、
扉の取っ手を紐でキツく結んで絶対に開けられないようにすることにした。
扉を開けるたびに紐を解き、閉める時には紐で結ぶので手間がかかるが、勝手に開けられる心配はない。
その後、
次男だけでなく長男も扉を開けることは無くなった。
調味料を出して無駄にされることがないので安心だ。
これからは、開けられたら困る扉は長男と次男が開けることができない状態にしておきたい。
特に次男は興味を持って色々な物を触るようになってきたので、安全を確認して身の回りの物には注意していきたい。
叩き割られた蛍光灯
蛍光灯が割れて破片が散らばっていた!
「えぇ〜!?どうして蛍光灯が割れてるの!?」と驚いて私が言うと、
「ごめんしゃい…」と長男は小さな声で言った。
しかも、衣類の上にも蛍光灯の破片がバラバラと散らばっていた。
私は、「お母さんがお片づけするから近づかないでね!」と言った。
長男は離れてくれたが、次男がハイハイしてどんどん迫ってきた。
「危ないから来ないで!」と言うものの、11ヶ月の次男に言葉が通じるわけがない…。
蛍光灯の割れた破片に触れたら危ないので片付けを中断し、2人を寝かしつけた後に片付けることにした。
夜中に片付けるつもりでいたが一緒に寝てしまったので、早朝に目が覚めてすぐ慌てて片付けをした。
蛍光灯の破片がくっついていた衣服は捨て、掃除機を何度もかけてようやく蛍光灯の破片はなくなった。
ホッとひと息つき、押入れを見るとわずかに開いていた。
どうやら、テーブルを踏み台にして押入れの中から蛍光灯を出したようだ。
押入れの中には色々な物が置いてあり、興味を持ったのだろう。
押入れの奥の方に電球が入っている箱が1つ置いてあり、万が一また割られてしまったら困る。
そこで、踏み台にされないようにテーブルを片付けることにした。
これで踏み台となるテーブルがなくなり、長男が押入れの奥から物を出すことは不可能になった。
ようやくひと安心だ。
今回、蛍光灯を割ってしまったものの長男と次男が怪我をしなかったので本当に良かった。
衣類を散らかされたことで思ったよりも片付けが大変になってしまった。
これからは、
踏み台になりそうな物は押入れの近くに置かないようにしていきたい。
また、危険な物は見えない位置に移動して触られることを防ぎたいと思う。
そして、洗濯物を畳んでタンスに入れることを後回しにせず、やるべき事は早めに終わらせるようにしていきたい。
テレビの音量を上げる
昼食後に寝ている次男の隣でうっかりウトウトしてしまった時のこと。
突然大きな音が聞こえて、私はハッとして起きる。
爆音の正体がテレビだということに気づき、
「うるさいよ!ボリュームを下げて!」と思わず言った。
が、私の声よりも遥かにテレビのボリュームの方が大きい。
長男が私の方へ来て、泣きそうな顔でテレビのリモコンを差し出してきた。
何やら言葉を発したようだが、長男の声もテレビにかき消されて聞こえなかった。
急いでリモコンで音量を下げると音量が99になっていた。
普段、テレビのボリュームは20にして見ている。
音量が99だと耳が壊れるかと思うくらいに騒がしかった。
ボリュームを上げるボタンを99になるまで押し続けているのは意外と時間がかかる。
なぜ音量が99になる前に気づけなかったのか疑問に思った。
50くらいの音量でも大きな音が響く。
そのため、いくら何でも音量が99に上がりきる前に騒がしい音に気づくはずだ。
そもそも、柵を上げている状態のベビーベッドの上にリモコンを置いていたので、長男がリモコンを取れたことが不思議だった。
その数日後、
ベビーベッドの上によじ登っている長男の姿を見かけた。
長男はいつの間にか、ベビーベッドの上の物が取れるようになっていたのだった。
長男はリモコンのボタンを押してビデオの画面に切り替えた。
何も映っていない真っ暗の画面で、「おと!」と言ってからボリュームを上げ始めた。
ボリュームは99が最大かと思っていたが、100が最大のようだった。
どうやら、ビデオモードの状態で音量をマックスに上げてからテレビのチャンネルに切り替えたため、いきなり大きな音が出たようだ。
いくらなんでも、徐々に音量を上げていたら長男もうるさい音に焦って途中でやめるはずだ。
その後も何度か長男はベビーベッドの上によじ登ってリモコンを取り、テレビの音量を上げて遊ぶ。
「音量を下げて欲しいなぁ…」と私が言うと、
「はーい!」と長男は言って、音量を下げてくれるのだが、気づくとまた音量を上げたり、リモコンのボタンを押して遊んでいる。
それだけでなく、長男はリモコンに飽きると次男の手が届くテーブルに置いてしまう。
次男がリモコンを手に取って、口に入れてよだれで壊してしまう可能性がある。
そこで、リモコンの置き場所をベビーベッドの上ではない場所に変えることにした。
長男と次男の手が届かず、分かりやすいリモコンの置き場所を考えた結果、電子レンジの上に置くことにした。
電子レンジを使う時だけ電子レンジの上からリモコンを移動させて、長男に触られないように注意する事にした。
少々面倒だが、長男の手が届かず、私にとって分かりやすい置き場所は電子レンジの上しかなかったため仕方がない。
その後は、
長男がテレビの音量を上げることもなく、次男がリモコンを口に入れることもない。
これからは、
万が一私が少し目を離しても困らないように、長男と次男に触って欲しくない物の置き場所には気をつけていきたいと思った。
長男が成長して以前は届かなかった場所にも届くようになっているので、触って欲しくない物は移動しておくようにしたい。
炊飯器に入れられたイヤフォン
夕方、晩ごはんの準備をしていた時のこと。
ご飯が炊けた音が炊飯器から聞こえた。
味噌汁の味噌を溶かし終えた後に、炊飯器を開ける。
ご飯をかき混ぜようとすると、
おもちゃとイヤフォンが入っているのが見えた。
「ええぇ!なんで炊飯器の中におもちゃとイヤフォンが入っているの!!!」
と、私がビックリして言うと、
「おもちゃ ポイポイした!」
と、長男が私の方を見て言う。
驚きのあまり呆然としていたが、そのままにしておくわけにはいかない。
よく見ると、中央に置いてある次男の軟飯におもちゃとイヤフォン、小さな紙くずも入っていた。
取り敢えず、おもちゃとイヤフォンを取り出して、上の部分のご飯を取り除くこととなった。
お腹を壊したり、体調を崩してしまっては困るからだ。
長男はテレビを見ていたので、テレビを消してから、
「ご飯食べれなくなっちゃうよ!だから、炊飯器の中に物を入れないでね。」
と話した。
いつも通り、ニヤニヤして反省しないだろうなぁ…と予想していた。
しかし、意外なことに
「ごめんしゃい!ごめんしゃい!(訳 : ごめんなさい!ごめんなさい!)」
とすぐに謝ってきた。
ふざけている様子はなく、真剣に私を見て謝っていた。
珍しいなぁ…と思っていた次の瞬間。
「テビビ!みたいなぁー!(訳 : テレビを見たいなぁ!)」と長男は言った。
やっぱり…。
テレビを見たいから謝っているだけで、実際は反省しているわけではない。
まだまだ自分からしっかり謝ることができるようになるには時間がかかりそうだ。
「炊飯器の中に物を入れないでね」と念のためもう一度言った。
「は!ごめんなしゃい!(訳 : はい!ごめんなさい)」と、
私の顔を見てハッキリとした声で言ったのでテレビをつけて、晩ごはんの準備に取り掛かった。
その後も繰り返すだろうと思い、それから数日間は炊飯器を注意して見張っていた。
次に入れようとした瞬間に叱って、食い止めるつもりだった。
数日後。
今度は物を入れるのではなく、炊飯器でご飯を炊いている途中で「切る」スイッチを長男は押してしまう。
残り10分で炊き上がるはずが、再度スイッチを入れると残り時間が30分になってしまった。
「ごはん!ごはん!」と言う長男に、
「勝手に炊飯器のスイッチを押さないでね。もう少しで炊けたのに…。しばらくご飯食べられないから待っててね」
と私は言った。
長男は泣いて「ごはん!ごはん!」と叫ぶ。
その後、
すぐにご飯が食べれなかった経験をして懲りたのか炊飯器を触らなくなり、スイッチを押したり、勝手に炊飯器を開けることは一切なくなった。
炊飯器の中に物を入れられることも、ご飯が無駄になる事もなくなったのでひと安心だ。
今回は、ご飯が炊けた直後に長男がイヤフォンやおもちゃを入れたようだったが、火傷をしなくて本当に良かった。
これからは、
炊飯器を届きにくい奥の方へ置いたり、手が離せない時でもこまめに長男の行動をチェックして炊飯器を触らせないように気をつけたいと思う。
フタを閉じられたゴミ箱
新聞の上にひっくり返したゴミ箱を置いた。
気温も高く、3時間ほどで乾くだろうと思ってい、家事を終わらせて見に行く。
1時間後に様子を見に、ベランダのドアを開けて見ると
なぜかゴミ箱が、きちんとフタが閉まっていて部屋に置いてある時と同じ状態になっていた。
ゴミ箱の下に敷いていたはずの新聞紙がグシャグシャに丸められていた。
フタを閉めたと思われる人物は、長男しかいない!
「ゴミ箱を触ったのは誰〜!?」と声を掛けると
「はーい!」と長男が元気に返事をした。
私は、「今は、ゴミ箱を乾かしているから触らないでね!」と言った。
「はーい!」と、長男は返事をした。
ゴミ箱のフタを開けて中を見てみると、案の定水滴が溜まっていた。
もう一度、ゴミ箱を逆さまの状態にして乾かすことにした。
少し経った頃、『ガラガラッ』とベランダのドアを開ける音が聞こえた。
急いで見に行くと、そこにはベランダに裸足で立っている長男がいた。
しかも、またひっくり返しておいたゴミ箱のフタを閉めていた。
「あぁー!せっかく干していたのに〜」と私が思わず言った。すると、長男は私の方へ来て
「ごめんなさい!」と小声で言った。
ごめんなさい、と謝ってくれるのだがフタを閉めるのを繰り返すことが目に見えている。
いつまで経っても乾かすことができなくなりそうだ。
そこで、長男と次男を連れて散歩に行くことにした。
次男は、少しグズグズした後ベビーカーの中で眠りについた。
長男は、公園の遊具で遊んだり走り回ったりと大はしゃぎだった。
3時間ほど遊んでから家に帰ると、ゴミ箱はすっかり乾いていた。
さっさと出掛けてしまえば良かったのだ。
今回、長男は逆さまになっているゴミ箱が気になったようだった。
一緒に外に出掛けたことで、ゴミ箱を乾かせただけでなく、長男は遊んで満足して次男はぐっすり眠れて寝起きがご機嫌で大助かりだった。
これからは、一時的に触って欲しくない物がある場合には散歩に連れて行くようにしたい。