炊飯器に入れられたイヤフォン
夕方、晩ごはんの準備をしていた時のこと。
ご飯が炊けた音が炊飯器から聞こえた。
味噌汁の味噌を溶かし終えた後に、炊飯器を開ける。
ご飯をかき混ぜようとすると、
おもちゃとイヤフォンが入っているのが見えた。
「ええぇ!なんで炊飯器の中におもちゃとイヤフォンが入っているの!!!」
と、私がビックリして言うと、
「おもちゃ ポイポイした!」
と、長男が私の方を見て言う。
驚きのあまり呆然としていたが、そのままにしておくわけにはいかない。
よく見ると、中央に置いてある次男の軟飯におもちゃとイヤフォン、小さな紙くずも入っていた。
取り敢えず、おもちゃとイヤフォンを取り出して、上の部分のご飯を取り除くこととなった。
お腹を壊したり、体調を崩してしまっては困るからだ。
長男はテレビを見ていたので、テレビを消してから、
「ご飯食べれなくなっちゃうよ!だから、炊飯器の中に物を入れないでね。」
と話した。
いつも通り、ニヤニヤして反省しないだろうなぁ…と予想していた。
しかし、意外なことに
「ごめんしゃい!ごめんしゃい!(訳 : ごめんなさい!ごめんなさい!)」
とすぐに謝ってきた。
ふざけている様子はなく、真剣に私を見て謝っていた。
珍しいなぁ…と思っていた次の瞬間。
「テビビ!みたいなぁー!(訳 : テレビを見たいなぁ!)」と長男は言った。
やっぱり…。
テレビを見たいから謝っているだけで、実際は反省しているわけではない。
まだまだ自分からしっかり謝ることができるようになるには時間がかかりそうだ。
「炊飯器の中に物を入れないでね」と念のためもう一度言った。
「は!ごめんなしゃい!(訳 : はい!ごめんなさい)」と、
私の顔を見てハッキリとした声で言ったのでテレビをつけて、晩ごはんの準備に取り掛かった。
その後も繰り返すだろうと思い、それから数日間は炊飯器を注意して見張っていた。
次に入れようとした瞬間に叱って、食い止めるつもりだった。
数日後。
今度は物を入れるのではなく、炊飯器でご飯を炊いている途中で「切る」スイッチを長男は押してしまう。
残り10分で炊き上がるはずが、再度スイッチを入れると残り時間が30分になってしまった。
「ごはん!ごはん!」と言う長男に、
「勝手に炊飯器のスイッチを押さないでね。もう少しで炊けたのに…。しばらくご飯食べられないから待っててね」
と私は言った。
長男は泣いて「ごはん!ごはん!」と叫ぶ。
その後、
すぐにご飯が食べれなかった経験をして懲りたのか炊飯器を触らなくなり、スイッチを押したり、勝手に炊飯器を開けることは一切なくなった。
炊飯器の中に物を入れられることも、ご飯が無駄になる事もなくなったのでひと安心だ。
今回は、ご飯が炊けた直後に長男がイヤフォンやおもちゃを入れたようだったが、火傷をしなくて本当に良かった。
これからは、
炊飯器を届きにくい奥の方へ置いたり、手が離せない時でもこまめに長男の行動をチェックして炊飯器を触らせないように気をつけたいと思う。