テレビの音量を上げる
昼食後に寝ている次男の隣でうっかりウトウトしてしまった時のこと。
突然大きな音が聞こえて、私はハッとして起きる。
爆音の正体がテレビだということに気づき、
「うるさいよ!ボリュームを下げて!」と思わず言った。
が、私の声よりも遥かにテレビのボリュームの方が大きい。
長男が私の方へ来て、泣きそうな顔でテレビのリモコンを差し出してきた。
何やら言葉を発したようだが、長男の声もテレビにかき消されて聞こえなかった。
急いでリモコンで音量を下げると音量が99になっていた。
普段、テレビのボリュームは20にして見ている。
音量が99だと耳が壊れるかと思うくらいに騒がしかった。
ボリュームを上げるボタンを99になるまで押し続けているのは意外と時間がかかる。
なぜ音量が99になる前に気づけなかったのか疑問に思った。
50くらいの音量でも大きな音が響く。
そのため、いくら何でも音量が99に上がりきる前に騒がしい音に気づくはずだ。
そもそも、柵を上げている状態のベビーベッドの上にリモコンを置いていたので、長男がリモコンを取れたことが不思議だった。
その数日後、
ベビーベッドの上によじ登っている長男の姿を見かけた。
長男はいつの間にか、ベビーベッドの上の物が取れるようになっていたのだった。
長男はリモコンのボタンを押してビデオの画面に切り替えた。
何も映っていない真っ暗の画面で、「おと!」と言ってからボリュームを上げ始めた。
ボリュームは99が最大かと思っていたが、100が最大のようだった。
どうやら、ビデオモードの状態で音量をマックスに上げてからテレビのチャンネルに切り替えたため、いきなり大きな音が出たようだ。
いくらなんでも、徐々に音量を上げていたら長男もうるさい音に焦って途中でやめるはずだ。
その後も何度か長男はベビーベッドの上によじ登ってリモコンを取り、テレビの音量を上げて遊ぶ。
「音量を下げて欲しいなぁ…」と私が言うと、
「はーい!」と長男は言って、音量を下げてくれるのだが、気づくとまた音量を上げたり、リモコンのボタンを押して遊んでいる。
それだけでなく、長男はリモコンに飽きると次男の手が届くテーブルに置いてしまう。
次男がリモコンを手に取って、口に入れてよだれで壊してしまう可能性がある。
そこで、リモコンの置き場所をベビーベッドの上ではない場所に変えることにした。
長男と次男の手が届かず、分かりやすいリモコンの置き場所を考えた結果、電子レンジの上に置くことにした。
電子レンジを使う時だけ電子レンジの上からリモコンを移動させて、長男に触られないように注意する事にした。
少々面倒だが、長男の手が届かず、私にとって分かりやすい置き場所は電子レンジの上しかなかったため仕方がない。
その後は、
長男がテレビの音量を上げることもなく、次男がリモコンを口に入れることもない。
これからは、
万が一私が少し目を離しても困らないように、長男と次男に触って欲しくない物の置き場所には気をつけていきたいと思った。
長男が成長して以前は届かなかった場所にも届くようになっているので、触って欲しくない物は移動しておくようにしたい。