ふすまをビリビリ破く…
お風呂から上がり、夕飯の準備をしていた時のことだ。
ボーッと考え事をしながらキッチンで野菜を切っていた。
突然 ドン! ドン!ドン!と、ガラス戸を叩く音がする。
驚きながらもガラス戸の方を見る。
犯人は長男だった。
私が、「割れたら危ない!!!ドアは叩かないで!!!」
と言うと、すぐ叩くのを辞めてくれた。
私が包丁で野菜をトントン切っている音のリズムを真似して、ドアを叩いていたようだ。
長男が手に持っている物をその時に確認すべきだったが、気に留めることなく夕飯の準備を再開する。
少ししてから バラバラッと、床に何かが散らばる音がした。
ドライバーだ!
何処から出してきたのだろう…?
もし踏んでしまったら、、、
怪我をしてしまったら、、、
などの考えが頭をよぎり恐ろしかった。
「危ないから片付けて。」と言うと、長男は片付け始めた。
私は長男が集めたドライバーを物置に片付けて、キッチンに戻る。
その数分後、ビリビリッ!と大きな音がした。
最初は音の正体が分からず戸惑った。
急いで音がした部屋の様子を見に行く。
ふすまが破れている!!!
綺麗だったはずなのに…。
長男の姿を見る。
なんだこりゃ……。
物騒なものを持っている!
私が「何やってるのーーーーー!?!?」
と言う。長男は驚いた顔で私を見た。
散らばっている物は、物置にある工具箱の中にあったものだった。
まさか出すことができるとは思っていなかった。
なぜ出してきたのか分からないが、すぐさま回収をして片付けた。
あくまでも推測だが、工具箱にあった長い棒でガラス戸を叩き、その後ふすまを叩いて穴を空けたのだろうと思った。
その空いた穴に指を突っ込んでビリビリッと破いたようだ。
ふすまの穴は小さくて、まるで覗き穴のようだった。
とにかく、怪我がなくて良かった。
ドライバーやその他の工具は、遊ぶ物ではないので 危険だ。
工具箱の上には物が積んであり、取り出せないだろうと思って油断をしていた。
出して欲しくない物に限って奥から引っ張り出してきてしまう・・・。
工具を出せないように対策を考えることにした。
取り敢えず、押入れの高い位置に置こうとした。
が、工具箱が重くて持ち上げられず諦めた。
洗濯機の後ろの壁との間に隙間があるため、その隙間に工具箱を置いた。
さらに、ダンボールやビニール袋を被せてカモフラージュも完璧だ!
その後…
長男は隠し場所を知らないので「なーい!なーい!」と、言いながら工具箱を探していた。
まだ時間は掛かると思うが、そのうち忘れてくれるだろう。
今まであった場所から工具箱が無くなり、なんだか気になるようだ。
それでも、ノートに色鉛筆でお絵かきをさせたり、本を用意すると集中してくれるので助かっている。
これからは、
どんなに忙しくても、少しでも怪しい時には手を止めて子供の行動をきちんと把握しないといけないと思った。
後から考えれば考えるほど、ヒヤヒヤする出来事だった。
子供の方が大人よりも目線が低く、色々な物に気づいて興味を持ってしまうようだ。
触られたくない物は絶対に出せないようにしなければ…。
私自身の考えの甘さを感じた1日だった。