鉛筆削りに指を突っ込む
長男と一緒に色鉛筆でお絵描きをしていた時のこと。
長男が突然、「んーん!んんーん!」と私に何かを訴えかけている。
ふと見ると、水色の色鉛筆の芯が折れていた。
私は、「折れちゃったね。鉛筆削りで削るから待っててね〜」と言った。
なぜか長男は辺りをキョロキョロと見回している。
「あった!!!」と言うと、ダダダっといきなり走り出した。
電子レンジの上に置いてあった鉛筆削りを見つけたようだ。
「あれ!あれ!」
と、私に取ってもらおうと鉛筆削りを指差しながら長男は言い続ける。
私は、電子レンジの上にある鉛筆削りを手に取った。
「いつも言っているけど、鉛筆削りを使っていいのはお母さんだけね!」と言った。
「うん!」と長男は言ってジッと鉛筆削りを見つめている。
まず、芯が折れた水色の色鉛筆だけ削ることにした。
ちょうど削り終えたところで、次男が泣き出してしまった。
しかし、長男が次から次へと色鉛筆を差し出して削るように催促してきた。
次男を少し待たせて、全ての色鉛筆を削ってしまうことにした。
次男の泣きが酷くなったので、鉛筆削りの中に入っていた削りカスを捨てて、テーブルの奥の方へ隠した。
急いで次男の様子を見ると、オムツを替えて欲しかったようである。
次男のオムツを取り替え終わった時。
「いたいよー!いたいよー!」と声が聞こえた。
人差し指を押さえて長男が騒いでいる。
テーブルの上を見ると、
隠したはずの鉛筆削りがあった。
ま さ か !!!
そう、そのまさかである。
鉛筆削りを見つけ出して、しかも指を中に入れたようだ。
「あー、もう!何やってるの〜〜」と、思わず声が出そうになったが我慢した。
全ては私の不注意が原因である。
長男の指をよく見て確かめると、爪が少し欠けているだけで血は出ていない。
深づめのような感じになっているだけで大丈夫そうだ。
ホッとひと安心である。
「ばんこーこー!ばんこーこー!(訳 : 絆創膏!絆創膏!)」
と長男が言うので指に取り敢えず貼ってあげた。
相変わらず、「いたいよ〜!いたいよ〜!」や「ばんこーこー!(訳 : 絆創膏!)」などと言っている。
が、絆創膏を貼ってもらえた長男はニコニコと嬉しそうである。
結局、絆創膏はお風呂に入る時にサッサと剥がして捨てられてしまったが、満足そうだったので良かった。
あとは、爪が少し伸びてくるのを待つのみである。
問題点は
泣いた次男に気を取られて鉛筆削りを手の届かないところへ置くのを怠ってしまった事と、
テーブルの隅っこに隠しただけで大丈夫だと気を緩めてしまった事である。
今でも、鉛筆削りに指を突っ込む事を想像しただけでゾッとする。
特に怪我をせずに済んだが、気をつけなくてはいけないことを強く感じた。
どんなに急いでいても、もしものことを考えて対策をしてから行動をしたい。