鯉のぼりの置き物を壊す
4月になると、玄関の靴箱の上に小さな鯉のぼりの置き物を飾っている。
2年前に買ってから飾るようになった。
すぐ壊れてしまうだろうと、最初は予想していた。
だが意外なことに、長男が何度か乱暴に触っても綺麗な状態を保っていた。
しかしある日、鯉のぼりの置き物を壊される事件が起きる。
それは、隣の部屋で長男と次男が何やら楽しそうに遊んでいる声がしていた時のこと。
「わぁー!」と長男が歓声をあげて、次男の笑い声も聞こえてきた。
とても楽しそうなので、様子を見に行くと、
鯉のぼりの置き物がバラバラに壊されていた。
「えぇー!?壊しちゃったの!?」と私が言った。
すると、長男は「こわしちゃった!」と言いながら、次男の持つ鯉のぼりをジッと見ていた。
私は次男から壊れた鯉のぼりの置き物を回収しようとした。
だが、次男はなかなか鯉のぼりを持ったまま手を離してくれない。
「ゔー!ゔーー!」と、次男はうなり声をあげて怒っていた。
仕方なく次男から鯉のぼりを取るのを少し諦めた。
伝わらないだろうと思いつつ、
「お母さんに、ちょうだい!」と優しく声を掛けて手を出すと、
「はいっ!」と言って、次男はあっさり手渡してくれたので、「ありがとう」と言って私は受け取った。
てっきり、まだ1歳前の次男は言葉を分からないだろうと思っていたので少し驚いた。
まずは、鯉のぼりを直さなければならない。
取り敢えず、テープで貼り付けてちぎれた紙をくっつけた。
そして、台から外されていた鯉のぼりの棒をはめ込んだ。
一番上の色紙がちぎれてしまっているものの、
なんとか元通りに近い形になった。
あまりにもボロボロになっていたので、修復は難しいと思ったが直って良かった。
100円ショップで買った物なので、すぐに壊れて使えなくなってしまいそうだが、意外と長く使えている。
また次男が壊してしまわないよう、手の届かない押入れの奥などで保管するようにして、これからも飾れるように大切にしていきたい。
そして、次男は少しずつ簡単な言葉を理解しているので、ゆっくりと教えていきたいと思う。